Access Agilent 2009年7月号

業界最高の感度を誇る新しいキャピラリ電気泳動システム

Martin Greiner
アジレント製品マネージャ、キャピラリ電気泳動

HPLC は広く利用されている分析テクニックですが、イオンや荷電物質、極性の高い分子の分離には適していません。キャピラリ電気泳動 (CE) は、そうした困難な分離に適した相補的なテクニックで、サンプル消費量が少なく、アセトニトリルなどの溶媒も節約できるという利点も備えています。そうした利点にもかかわらず、感度が HPLC よりも劣るという理由で、CE の導入がためらわれることもありました。しかし、新しい Agilent 7100 キャピラリ電気泳動システムにより、その点が改善されました。全面的に改良されたこのシステムは、業界でもっとも感度の高い CE です。

アジレントの新しい 7100 CE システムは、CE ならではの分離能と優れた感度を兼ね備えています。

革新による改良

7100 CE システムでは、これまでにない感度が実現しています。製薬不純物の分析では、その改良点が実証されています。これまでの CE 機器には、主成分の大きなピークと隣り合う 0.05 % レベルの不純物の定量再現性に問題がありました。そうした困難な分析を行うためには、低いベースラインノイズと、4 桁のダイナミックレンジが必要となります。アジレント独自の長光路キャピラリ高感度検出セルを備えた新しいダイオードアレイ検出器により、7100 CE の感度は、UV 検出と組み合わせた他の CE 機器の約 10 倍にまで向上しています。これにより、重要な低濃度不純物を容易に定量できるようになっています。

7100 CE システムは、メソッドやキャピラリに関して、完全な下位互換性を備えています。メソッドの設定やバリデーションに手を加えることも可能です。混乱を生じさせずに、新しいシステムに容易に移行することができます。

このシステムを使えば、所有コストを削減することができます。また、操作やメンテナンスも容易です。たとえば、新しい検出器では、旧モデルの Agilent CE 機器に比べて、UV ランプの寿命が 2 倍になっています。7100 CE は、設置面積が 25 % ほど小さくなっていますが、電極などの内部部品へのアクセスはいっそう容易になっています。モジュールを引き出すだけで、簡単に点検やルーチンメンテナンスを行うことができます。7100 CE では、なじみのある ChemStation グラフィカルユーザーインタフェースが採用されていますが、メソッド設定や分析ツールは改良されています。より効率が高く、直観的になっているため、時間をかけてユーザーマニュアルを読む必要はありません。

スループットの向上

アジレントの CE 機器は、インレットおよびアウトレットのバッファバイアルを洗浄し、補充できるシステムを備えた唯一の機器です。分析の性能を高めるためには、分離に使用するバッファの継続的な交換が重要となります。これは、バッファの電気化学反応により組成が変化し、それにより泳動時間の再現性が変化するためです。こうしたバッファ交換を行うためには、オートサンプラ内で複数のバッファ用バイアルを使用するか (この場合、サンプルに使用するスロットが減ります)、バッファバイアルを定期的に洗浄および補充する必要があります。アジレントの補充システムでは、後者の方法が採用されています。これにより、サンプルキャパシティとスループットが向上するという独自の利点が生まれています。7100 CE システムでは、新しいバルブブロックと、デッドボリュームの少ない直径の小さなチューブを使うことで、補充に使用されるバッファの量も少なくなっています。

完璧な CE/MS ソリューション

少ないサンプル消費量、短い分析時間、高い分離効率を兼ね備えた CE/MS は、多くの業界に対応できます。イオン性および極性代謝物の分析には最適なツールです。Human Metabolome Technologies 社 (HMT) は、そうした分析を行うために、アジレントの CE/飛行時間型分析 (CE/TOF) を標準化しました。化学系の会社の場合、CE/トリプル四重極の組み合わせによる化学合成プロセス関連不純物の定量が中心となります。一方、大規模なバイオテクノロジー会社では、CE/TOF によるモノクローナル抗体のグリカン分析などが行われます。アジレントの CE/MS の大きな利点は、同じスプレーインタフェースをつうじて、7100 CE 機器をすべてのアジレント LC/MS システムに連結できることです。他社のシステムとは異なり、アジレントのシステムでは、CE 分離条件と MS スプレー条件が完全に独立しています。そのため、すぐに使用することができます。

Agilent 7100 キャピラリ電気泳動システムは、最高の感度を実現し、サンプルスループットを向上させ、アジレントの MS システムとシームレスに連結します。荷電化合物やイオン性化合物、極性の高い化合物を分析しているなら、無料 CE ディスカバリキットのご請求またはお近くのアジレント販売店へのお問い合わせにより、詳細をご確認ください。