食品中の微量金属

食品および水に含まれる微量金属元素は、金属の種類と濃度によって栄養学的に有益にも、きわめて有毒にもなります。鉛、カドミウム、ヒ素、水銀など、これら重金属の正確な定量は、食品の安全と消費者の健康にとって非常に重要です。

食品中の化学汚染物質や生物汚染物質の効率的なモニタリングは大変な作業です。金属には全量として量る測定では不十分なものもあります。そういった金属の場合、有機金属 (毒性を持つことが多い) と無機金属 (毒性を持たないことが多い) を区別して測定する必要があります。従来は、幅広い元素、濃度、食品の種類に対応するために、この形態別分析には複数の手法が必要でした。この形態別分析のアプローチでは時間とコストがかかるため、より高速で高感度、さらにコスト効率の高いスクリーニング試験が要求されます。Agilent 7700x ICP-MS は、シングルコリジョンセルメソッドを使用して、さまざまな食品の微量金属や高濃度の金属を正確に分析することができ、自動化されたスペシエーション（形態別分析）アプローチを提供します。スペシエーションは、食品中のヒ素など、分析が困難な各種のマトリックスに含まれる金属の正確な測定に不可欠です。