CGH/CNV マイクロアレイの自動処理によりスループットを向上

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CGH/CNV マイクロアレイの
自動処理によりスループットを向上

Matt Kirtley
アジレント製品マネージャ、リキッドハンドリング

 

疾病を研究する科学者の多くは、DNA マイクロアレイを用いて、多数の遺伝子のハイスループット分析を行なっています。比較ゲノムハイブリダイゼーション (CGH) やコピー数多型 (CNV) 分析でのマイクロアレイの利用が増加するのに伴い、手作業の少ない使いやすいシステムが求められるようになっています。Agilent 自動化ソリューション (旧 Velocity 11)では、Agilent Bravo 自動分注機により、CGH/CNV サンプルの断片化、標識、精製、プレハイブリダイゼーション設定の自動化が実現しました。

図 1. Agilent Bravo 自動分注機は、きわめて優れたスピード、精度、柔軟性を備えています。このプラットフォームを使えば、複数のアッセイを自動化することができます。

データ品質を維持しながら、より多くのサンプルを分析

Agilent CGH/CNV 製品群は、柔軟性と感度を兼ね備えています。さまざまな生物におけるゲノムの異常やコピー数多型の研究用に設計されたカタログおよびカスタムマイクロアレイも用意されています。Agilent CGH/CNV システムのパワーをあますところなく活用するためには、精度や感度を損なわずに、最小限の手動作業でハイスループット処理を実現できるプラットフォームが必要です。アジレントはこの要件を満たすために、CGH/CNV サンプルの断片化、標識、精製、プレハイブリダイゼーション設定を自動化する 96 ウェルフォーマットの新しいメソッドを開発しました。このメソッドでは、Agilent Bravo 自動分注機が使用されます (図 1)。VWorks Automation Control ソフトウェアを用いて、以下の 2 つの標識手法向けのプロトコルを開発し、有効性を確認しました:

Agilent SurePrint HD および G3 マイクロアレイの両方に対応するこの新しいワークフローを使えば、すべての Agilent CGH/CNV 製品で性能を向上させることができます。データ品質を損なわずに、スループットを高め、手作業の時間を減らすことが可能です。

Bravo 自動分注機は、CGH/CNV ワークフローの自動化に最適です。このプラットフォームは、スピードと汎用性がきわめて高い、小型のリキッドハンドリングシステムです。Bravo プラットフォームでは、標準 96 および 384 ウェル用の高精度ピペットヘッドにより、マイクロタイタープレートのあらゆる列およびウェルに対応することができます。動的なスケジューリング機能、使いやすいインターフェース、革新的なエラー修復技術を備えた定評のある VWorks Automation Control ソフトウェアを使えば、どんなレベルのユーザーでも簡単にコントロールすることができます。

すぐに役立つ完璧なソリューション

すぐに使用を開始できるようにするために、Agilent CGH/CNV ワークステーションでは、適切なデッキ配置やプロトコルが工場であらかじめ設定されています。

  • 設定済み Bravo;酵素 G5409A オプション002
  • 設定済み Bravo;ULS G5409A オプション 003

こうした設定および確認済みの堅牢なプロトコルなら、CGH ワークフローをすぐに自動化することができます。設定やプログラミングは不要です。

図 2.酵素および ULS メソッドのワークフロー略図。Agilent Bravo プラットフォームで自動化されるステップが青で示されています(画像を拡大するにはここをクリックします)。

複数のステップを自動化するプロトコル

VWorks Automation Control ソフトウェア用に開発された 3 つのプロトコルでは、選択したラベリング手法に応じて、CGH アッセイに必要な標識、精製、プレハイブリダイゼーションといったステップが実施されます。図 2 に、サンプル前処理およびマイクロアレイ処理に関する全 CGH ワークフローを示しています。VWorks Automation Control ソフトウェアを用いてこれらのプロトコルを実行する際には、必要なサンプル数 (1~48) やアレイフォーマット (1x、2x、4x、8x) を指定することができます。

その他のワークフローでも生産性を向上

Bravo 自動分注機は柔軟性がきわめて高いため、複数のゲノミクスワークフローに合わせて設定を変更することが可能です。まず、CGH プロトコル用に設定された Bravo プラットフォームを購入してから、真空ろ過ステーションなどの Bravo オプションを追加し、他の一般的なゲノミクスアッセイに応じてシステムを調整することができます。この柔軟性の高さにより、別の機器を購入せずに、スループットを最大限に高めることが可能になっています。

Agilent CGH/CNV ワークステーションは、精度と感度を維持しながら、スループットを向上させ、手作業を軽減します。こうした利点に興味がある方は、アジレントのウェブサイトで、Agilent Bravo 自動分注機および CGH/CNV マイクロアレイの詳細をご確認ください。または、Agilent 自動化ソリューション製品の担当者にお問い合わせください。

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